・アクリル画は、「絵画教室」の先生から教えていただいていますが、水彩画と異なり(描く手順が全く異なる)、まだ慣れていないため、完成までの時間は、水彩画の数倍もかかっています。
・今回投稿の3枚のうち2枚は、高名な画家:和田英作(*2)のもとの絵の写真(先生から勧められて選んだ)をもとに、練習として「模写」したものです。(初心者は、まず「模写」から始めるようです)
*1:「アクリル画」
アクリル絵具は、生まれてから70年余りの歴史があり、油絵具や水彩絵具に比べると新しい画材です。アクリル絵具は、水で溶いて使うため、「水彩」ともいわれています。
絵具は、「顔料」に「展色剤(バインダー)」を加えて作られますが、アクリル絵具の展色剤は、「アクリル樹脂」が使われています(水彩絵具の展色剤はアラビアゴム)。
アクリル絵具は、油絵具のような持ち味があり、仕上がりは、油彩画と同じように見えます。このアクリル絵具は、速乾性があり、油彩と同様に描いた上から何回も修正が可能です(水彩絵具は、一度塗ったら修正は難しい)。
*2:「和田英作」
和田英作(1874ー1959)は、鹿児島県出身の洋画家、教育者。「日本近代洋画の巨匠」といわれる。東京美術学校(現・東京芸大)校長、文化勲章受章者。晩年、静岡市清水区三保へ移住、84歳でこの世を去るまで、刻々と変化する富士山を描き続けた。
1.絵の勉強の状況
3年ほど前から、水彩画を始めましたが、少しずつ変化があります。その状況は、次の通りです。自分に合った画風を見つけて、一定のレベルに達するまでには、しばらく試行錯誤が続きそうです。
(1)「スケッチ倶楽部」
「スケッチ倶楽部」は、この地域の交流館(公民館)に所属するサークルで、2014年7月に入会しました。会員約10名。月2回。冬季を除き野外でのスケッチ(冬季は教室で静物画)、作品展は、市内の3か所(各年1回)で実施しています。このサークルは皆、水彩画ですが、私は、昨年後半から、絵画教室で習った、「透明水彩+不透明水彩」という描き方をしています。なお、市内の多くのサークルは殆ど透明水彩です。
(2)「絵画教室」
近くの「絵画教室」には、昨年1月に入会。月2回。この教室は、水彩画から油彩画まで、一般と美術大学の受験性が対象で、先生は、東京芸大出身の方で、丁寧に教えてくれます。一般対象のクラスは、数クラスあり、各クラス数名。殆どの方が油彩画(アクリル含む)で、水彩画は少数です。私のクラスは、5名ですが、私を除き油彩画です。皆、上手で毎回刺激を受けており、その影響もあって、9月からアクリル画にトライしています。
2.最近のアクリル画:3点
最近描いたアクリル画3点を写真1.~写真3.に掲載します。
(1)写真1.「黄衣(こうい)の少女」(模写)
和田英作の作品である「黄衣の少女」は、1931年帝展出品作(油彩、サイズ:78.7x64.1cm) で、「黄色いワンピースに小麦色の肌。赤い壁紙を背にした、凛としたまなざしの少女」といわれています。
この絵の写真をもとに、先生にすすめられ模写したものです。キャンバス使用、サイズ:F10(53x45.5cm)。初めてのアクリル画で、まなざしの表現が上手くいかず、数回描き直ししました。先生に少し応援していただきましたが、自宅で描く時間が殆どで累計40時間ほどかかりました。
もとの絵と比べると、どこか違っていて難しいと感じました。
(もとの絵は、「黄衣の少女」で検索すれば見られます。)
(2)写真2.「七里岩と釜無川」
昨年10月末に山梨県韮崎市の「七里岩」へ、スケッチ倶楽部で日帰りバスでスケッチ旅行に行きました。この時の透明水彩画と写真をもとに、自宅でアクリル画として描いたものです。アクリルボード使用、サイズF8(45.5x38cm)。
七里岩は、20万年前、八ヶ岳が噴火したとき、その時できた裾野が、以後川に侵食されて、岩が露出したとあります。この岩と山の景色は、距離にして七里(約30km)にも及び、その下を釜無川(富士川の上流)が流れています。
紅葉がまだ始まったばかりで、残念でした。
(3)写真3.「静物画」(模写)
和田英作の「静物画」(題名、サイズ不明)の絵(写真)を模写したものです。
このアクリル画は、仕上がるまで約20時間でした。因みに、水彩画ならば、10時間程度で完成すると思います。
アクリルボード使用、サイズF6(41x31.8cm)。
背景の色に苦心しました。やはり巨匠の絵は、構図が素晴らしいと思いました。