2020年3月11日水曜日

最近描いた絵(7) Seiji Toyoshima

最近描いた絵4点を掲載いたします。

1.新しい描き方(「淡彩画」)の試み

アクリル画では描く時間は無制限で気が向くまで描き続け仕上げています。一方、「スケッチ倶楽部」では、透明水彩で2時間半くらいで一応仕上げることにしています。メンバーの中で上手な方達(数人)は、この時間内でもほぼ仕上げてしまいます。毎回感心しています。私は、7割程度の進み具合で、いつも短時間で仕上げるにはどうするか・・・このテーマをずっと模索中です。つい最近「淡彩画」ならば短時間で描けるのではないかと気づきました。

今回掲載した、写真4.「シラサギ2」は、透明水彩で簡略化した描き方で試みたものですが、6時間ほどかかってしまい、これでは細かく描きすぎていて、淡彩画になっていないようです。
早速、淡彩画の教科書ともいうべき本「淡彩スケッチのすすめ」(表紙を写真5.に掲載)を入手しました。
「一般的には淡彩画とは、薄く色つけした絵のことを言います」。また、「もともと淡彩画は多くの画家が主として作品の下絵として描いてきたもの」とあります。
今後は、淡彩画法で下絵的に仕上げ、この絵が気に入れば、これをもとにアクリル画に展開しようと考えています。
今後は、じっくり描くにはアクリル画(こちらが本命)、一方スケッチ倶楽部で描くときは淡彩画で短時間で仕上げるという方針で進めたいと思っています。

2.今回掲載した絵

以下は、今回の絵4点の簡単な説明と写真です。

(1)写真1.「初冬の富士山を望む、(アクリル画、サイズF6)
近くの公園の小高いところから、木の間から富士山を望んだ景色です(12月初め)。木は紅葉→落ち葉の状況でした。また、下の方に見えるビル群は、JR清水駅から静岡方面に向かう所です。この景色をカメラにおさめた後、構図をアレンジしています。ビル群を薄いダーク色で上塗りしていますが、これは主題である富士山をクローズアップさせるためで、絵画教室の先生のアドバイスです。富士山は、初冠雪の頃から3月頃までの雪を頂いた景色がお気に入りです。


写真1.「初冬の富士山を望む」

(2)写真2.「菊の花、(アクリル画、サイズF6)
2019.12.22に投稿した、写真2.「菊の花」の背景を描き直したものです。前の絵の背景はガラス戸の格子を描きましたが、見直して描き直しました。こちらの方がよいと思います。静物画は背景により、全体のイメージが変わってくるので、いつも苦心しています。

写真2.「菊の花(背景描き直し)」

(3)写真3.「シラサギ1(公園の池)、(アクリル画、サイズF6)
2019.10.7に投稿した「最近描いた絵(5)」で、最後に掲載した写真(昨年9月撮影)の、シラサギが飛び立つ姿をもとに描いたものです。飛び立つ一羽だけでは物足りないと思い、同時に撮影した2つのポーズを加えました(1羽のシラサギの時間軸の異なる3つのポーズとしたもの)。


写真3.「シラサギ1(公園の池)」

(4)写真4.「シラサギ2(美術館)」、(透明水彩、サイズF6)
1月末に県立美術館に併設されたギャラリーでの絵の展示会を見に行きました。館内のレストランで昼食をとりましたが、すぐ近くの池にシラサギがいました。カメラにおさめ、自宅にて描きました。淡彩画をイメージして簡略した描き方を試みましたが、仕上げまで6時間もかかってしまい、描きすぎのようです。淡彩画は、主題をはっきり、他は簡単に描くようです。
なお、このシラサギは、写真3.のシラサギと同じと思われます。
(近くの公園から美術館までの直線距離は3㎞弱です)


写真4.「シラサギ2(美術館)」
 

<付録>

①「淡彩画」の参考書を昨日入手しました。写真5.はその本の表紙です。
  今後これを参考にして「淡彩画」を勉強していこうと楽しみにしています。

写真5.
 

②庭のハクモクレン
丁度、庭のハクモクレンが満開となりました。毎年大きくなり剪定しています。
なお、背景は、お隣の壁です(西側)。






12 件のコメント:

  1. 新しい絵の描き方「淡彩画」の説明を読んで、私は即 2018-8-13 に投稿された「夏野菜」が頭に浮かびました。さらに Toyoshima さんが過去に投稿された作品を全点レビューしてみました。そして今までの技法別に分類すると次の様になります。投稿作品総数 (45点)で、内訳はアクリル (19点), 不透明水彩 (8点), 透明+不透明水彩 (16点), 透明水彩 (2点), となり私のお気に入り「夏野菜」の技法は透明水彩となっておりました。しかしこの作品は 2.5 時間で仕上げられたもので、限りな
    く「淡彩画」に近いものと推測します。アクリル画が本命で淡彩画はアクリル画の下絵の様に考えておられるようですが、淡彩画としての作品も増やしていただきたいと期待しております。淡彩画は描き様によってはとても味わい深い気がします。(追記)上記分類は多少カウント間違いがあるかも知れませんがお許し下さい。

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    1. 全点レビューされたとのこと恐縮です。また、貴重なご意見をありがとうございます。私の絵の描き方の流れは、透明水彩(継続中)⇒アクリル画(本命)となっています。
      Ishiiさんの目に留まった「夏野菜」は私もお気に入りの一つで額に入れよく見ています。これは2年前に描いたものですが、淡彩画に近いと思います。今となってはこの描き方を続けていればよかったと思います今後はこの描き方に近い淡彩画をしばらく練習していこうと思っています。
      絵の投稿は、淡彩画編とアクリル画編と分けてみようかとも思っています。

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    2. 文章が下手で、私が考えたことが最初のコメントで分かりにくいのではと再度追加コメントします。 Toyoshima さんは投稿される度に各作品に、これはアクリル画、これは不透明水彩画と言う様に丁寧に明記されてます。沢山の作品を拝見するうちに技法の境目と言うか、特徴が段々と分からなくなりました。そこで技法ごとに分類してみたわけです。今回「淡彩画」という技法が新たに紹介されて、更に油絵などを加えると技法は無限にある様におもいました。その技法を研究、開発することが喜びであり、また苦しみかと思いますが!これから先また新しい技法が Toyoshima さんにより紹介されると思います。私の言いたいことは、作品をみせていただく側としては「この作品はどのような技法で描かれたか」という観点からしっかりと観賞することが大切と思った次第です。レビューしながら作品を観ただけで技法を当てる練習もしてみました。これはよい勉強になりました。

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  2.  素晴らしい絵を見せていただきありがとうございます。「真冬の富士山を望む」はすばらしいと思いました。枯れ木の枝の間から望む富士山はとても素晴らしいと感じました。若い頃によく山登りをしましたが、高い処に登ると必ず富士山が見えて感動的でした。写真2の絵は、絵全体もすばらしいのですが、花が活けてある「かご」がとても感動的に感じました。それにしても精力的に絵を描いているのには感心しています。小生は1年に一度の仲間の展示会に出展する掛け軸づくりが精一杯です。今は題材を選定中です。題材が決まると、どのような構成で「書」を書くかをきめ、決まったら早速字の練習です。まだ少し寒いので、少し暖かくなったら練習を始めたいと思っています。

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    1. 真冬の冠雪した富士山は格別ですね。
      さて、県のトップレベルの作品展に出品する方に聞いた話ですが、出品するような作品(およそサイズ縦横1.5m超)を描くときは、構想3か月、描くのに3か月もかかるそうです。私はとてもそのレベルではありませんが、最近は、構想、構図の重要性を強く意識するようになってきました。
      構想を十分練った、立派な「書」を拝見するのを楽しみにしています。

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  3. 初冬の富士山を望むは、構図をアレンジして見事に描かれていますね。
    ビル群も丁寧に描かれており、ダークにしないで白色で見たかったですね。
    遠近感がって良かったかも。
    今では、アクリルを上手に使いこなされていますね。

    菊の花は、机の影の部分が見事ですね。
    日本画も背景はこの様に作者の感覚で表現され大事な部分です。

    私も水彩画を書きますが、淡彩は難しいですね。下絵の輪郭線を少し残すぐらいでないと淡彩にならない気がします。色は重ね塗りしないで、パレットで混ぜて色出しをしてから塗るようですね。重ねて濃く塗ってもそれはそれで良いと思います。

    お庭のモクレンもう咲いているのですね、我が家隣の公園のモクレンはまだです。
    絵を続けられ成果が出ていますね。


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  4. Imasanは淡彩画のことをよくご存じですね。参考書には、「あっさりとした淡い色彩、快い緊張感が走る素描の線、見る人の想像を膨らませる余白、淡白でみずみずしい日本人好みの表現・・・手軽で入りやすいけど、限りなく奥が深い、そんな魅力的な淡彩画を描いてみませんか」とあります。
    つい最近、淡彩画の参考書を3冊入手しました。三者三様の描き方をしているようですが、これからしばらく勉強してみます。
    Ishiiさんが私が過去に投稿した絵を調べられたとのことですが、改めて約6年間あちこちとさまよったものだと思います。最近やっと方向付けができました。今後は、アクリル画と淡彩画に絞って進めたいと思っています。なお、以前から、直感的には淡彩画は素晴らしいと思っていました。

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  5. 未明にコメントしましたが、今朝見ると開示されていませんでした。Googleの要求する緒言を入れなおして四苦八苦の末これで良いか送信します。良ければ改めてコメントを送ります。

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  6. 良さそうですので思い出しながら再現します。
    初冬の富士山を望む絵は、構図が素晴らしいので全体が引き締まっている感じで私好みです。そこで、例によって拙い一句「裸木映え 冠雪の富士 天を突く」菊の花の絵は、ガラス格子の時よりも落ち着いて安定感があるように感じます。「塗り直し 菊画の残香 また楽し」シラサギの絵(公園の池)は、1羽より3羽にしたことによって静的から動的に変わった様に思います。
    「窓外の 池にシラサギ 和む昼」シラサギの絵(美術館)は、作品を鑑賞して最初に目にしたと勝手に解釈して「展示会 後の現実の シラサギや」淡彩画の参考書に対して「本求め 生涯学習 意気盛ん」庭のモクレンに対して「寒空のモクレンの白 清々し」的確なコメントが出来ませんでしたが、楽しませて頂きました。imasanから励まされてコメントさせて頂きました。

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    1. 素敵なコメントありがとうございました。写真も含めて全点について句を詠んでいただき恐縮です。すべて味わい深い句で感心しました。良い記念になると思います。重ねてありがとうございました。
      ところで、体力を維持、出来れば少しでもアップしたいと思い、昨年2月から太極拳を始めました。月2回、一回2時間、少しきついですが、続けていこうと思っています。

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  7. 体調不良で、内視鏡検査などがあって、コメントが遅れました。いつも思いますが、富士山が身近な存在であることは、人生においてきわめて大きな恩恵ではないでしょうか。季節感がよく出ていて、構図が素敵です。私にはよくわかりませんが、豊島さんが目指しているものが少しずつ絵の奥深さとか、そういう形で、表れているように思います。

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    1. コメントありがとうございました。私も昨年初めに胃と大腸の内視鏡検査を初めて受けました。特別問題はありませんでしたが、結果が出るまでは気になりました。
      さて、今回投稿の中の写真の淡彩画の参考書を見て早速一枚練習しました。昨日鉛筆での下描き、今日は彩色、合計2時間くらいで終わりました。短時間で気軽に描くにはよいようです。これからしばらく練習を続けようと思っています。

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