2017年8月8日火曜日

平成29年11月のギャルソン展(いすゞの仲間の趣味の会)作品紹介

 毎年趣味仲間(油絵、水彩画、写真、書など)の展示会が開かれますが、11月開催の展示会に出展する私の作品を紹介します。私の作品は「掛軸制作」ですが、作品の中味は自分で書いた「書」です。これを表装し、掛軸に仕立てています。表装(書した作品に裏打ちしてしわ等が無いようにします)する時は、和紙に糊を付けて、作品の裏側に張り付ける作業のため、風の無い部屋で作業します。従って、夏の暑い時期が来る前に作業を完了しています。 


読み方と中味は解説の通りです。この作品は、昨年「家康遺訓」の書を掲載した際に、大嶋氏から「家康の家憲」を書いてみてはどうかと、送って頂いた文言です。調べてみたら、旧仮名遣いのもの、現代仮名遣いのもなど有りましたが、かな文字の構成しやすさ等を考えて、一部旧仮名遣いで書いてみました。かな文字と、漢字の組み合わせの美しさを表現しようと努力しましたが、うまく表現できたでしょうか。文字数が多いので、全体の構成に苦労しました。大きさは「全紙の3/4幅の和紙」を使いました。作品が大きいので、表装時には苦労しました。                          以上

        
読み方と意味は、解説にある通りです。お気に入りの文言を「草書体で」書いて、裏打ちし、この作品では「中回し」と言って天地(上部と下部)の間に、違った柄の記事を張り付けています。これは作品の見栄えを良くするためです。   以上





9 件のコメント:

  1. 野尻様、投稿有難うございます。朝お願いし直ぐに投稿、作品は夏前に完成していたのですね。字の傾きなど癖がないのには感心します。
    家康の家憲の内容は、般若心経の教えにも通じますね。
    次の掛け軸の四字熟語は理解しやすいですね。
    考えてみると、お経は、四字か五字熟語を繋げて出来ていますね。

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    1. コメント有難うございます。般若心経については、私も少し興味があり、お寺さんからお経の本を頂き、少し勉強をしていますが、なかなか暗唱するまでには至っておりません。善如寺さんが、完全に暗誦していると本人から聞いたことが有ります。このお経を少し勉強し、写経もやってみたいと思っています。

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  2. 野尻様
    家康の家訓見事なできばえですね。文字数が多いので相当苦戦を強いられると想定していましたが、全くの杞憂でした。漢字と仮名文字がバランス良く、紙面全体に心憎い美しさで構成されていて、自宅の床の間に飾りたい衝動に駆られています。
    これだけの大作を手掛けるのには、人知れない秘話などがあるんでしょうね。字数が多くなると、どうしても局部に欠缺が顕われるものですが、この作品は非の打ち所がない完成度の高い作品です。これからも好きな道を究めて楽しんでください。

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    1. 誉めすぎです。ご指摘のように文字数が多いので、全体の構成をどのようにしようかと行数や文字の配置など、いくつも書いてみて、最終的にこのような構成にしました。徳川家康家憲の文字と、雅号、落款印を最終行の余白に配置して、バランスを取りました。作品が大きいので、裏打ちした時にしわが寄りやすいので、裏打ち紙を少し小さめに切って切り継ぎ(裏打ち紙のつなぎ方法)しました。裂地の模様を縦横にそろえるのにも苦労しました。この写真ではあまり良く解らないと思いますが。

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  3. 書、掛け軸ともに素晴らしいと感じました。実物をゆっくり見たいと思いました。そして、ブログの構成、記述ともよくできていると感心しました。上の書は、含蓄のある内容ですね。特に、「仏心・・・怠るべからず事」は、心に留まりました。下の書については、曹洞宗の開祖道元禅師の四つの心がけ、「布施、愛語(慈しみのある言葉をかけること)、利行(相手の利益になるような行いをすること)、同事(相手の立場に立ち、相手の心になりきって接すること)」と共通性を感じました。素晴らしい投稿ありがとうございました。

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    1. 貴兄は道元禅師のことにも大変詳しいようですね。たまたま昨年の展示会の会場に、「和顔愛語」の文字を書した額を拝見し、良く調べてみたら、言葉の意味、由来など解りました。展示会を見に来た弟がこの言葉が好きだというので、4文字だけでなく、全部書いてみたくなりました。何時も、どのような言葉、または文言を選ぶのに苦労しておりますが、今回は、大嶋氏の助言や、弟の助言で、比較的早くに書にする題字が決まりました。

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  4. 正直に白状しますと私は経典を読んだこともなく、草書体で書かれた文字は読めません。恥ずかしい限りです。従って今回の作品にコメントすることも出来なくてごめんなさい。しかし細かいことは別にして、今まで見せていただいた作品はすべてが素晴らしいと感じました。大島さんの「自宅の床の間に飾りたい」と言う気持ちが分かります。以前の作品で分かり易い「夢」は、小さなコピーを作り玄関に飾り時々見ております。ふと思いましたがギャルソン展以外の展示会に出品することはないのでしょうか?(A.Ishii)

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  5. 最近の書道家は文字というよりも芸術に近い作品が多く、私などもほとんど読む事も出来ません。私の字は草書体と言っても、崩し方も基本に近く、時々は行書を交えることもあります。
    また写真に示すように必ず読み方と意味を解説するようにしています。それによって、少しは皆さんに理解していただけるものと思っています。仲間の展示会以外に出品する気はありません。あくまで趣味でやっているので。またこれ以外に投稿するネタもありません。

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  6. 素晴らしい書に大変感銘を受けました。家康の家訓のように、長い書を見ていつも思うのですが、初めから終わりまで同じ調子で書くには、相当な習練が必要だと、素人でも推測できます。ますますご精進されて、高い境地を目指して、また傑作をご披露ください。

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