2018年3月15日木曜日

水彩画(その4)<復元版>

2月初めに、私の過去の投稿記事3件が、ブログ上で「不表示」になっていることに気付きました(2018.3.2 投稿の「般若心経について(その2)」の「追記」参照)。そこで、原稿などをもとに復元することにしました。この投稿は、2017.6.2投稿「水彩画(その4)」の復元版です。なお、「コメント」は、復元できませんでした。                                               

<以下、復元版>   
6月の定例投稿です。最近描いた水彩画3点を投稿します。これらは、過去のスケッチバス旅行や定例スケッチで描いた絵と写真をもとに、最近「新しい描き方」〔下記(2)参照〕で描き直したものです。「新しい描き方」は、まだ慣れていないため上手く表現できない部分が多いと思っています。
画用紙のサイズは、いずれも F6(42cmx32cm)、一枚の所要時間は10時間前後。

身体の方は、年とともに老化を感じていますが、絵の方は、少しずつ上達しているようですので、これからも楽しみながら続けて行きたいと思っています。

(1)水彩画は「入門しやすく奥が深い」       

この地区の「スケッチ倶楽部」(水彩画、月2回)に入会してから、間もなく3年になろうとしています。自分の水彩画のスタイルを求めて、倶楽部の先輩や多くの参考書を見て模索を続けてきました。 先輩たちのアドバイスは「沢山描きなさい」ということで、始めてから月平均5枚くらい描いて来ました。そのスタイルは、ある程度定まってきたものの、まだ満足できません。当初から比べれば、水彩画特有の技法もかなり覚えて、少し上手く描けるようになってきたと思っていますが、ハードルは高く、奥が深いということを実感しているところです。

(2)新しい描き方     

<新しい試み:「新しい描き方」>       
・今年の1月から、近くの「絵画教室」(月2回、2時間/回)に入会し、先生にアドバイスや描き方のお手本を示してもらっています。今まで描いた水彩画は、透明水彩絵具を用いていますが、入会した絵画教室の先生から「透明水彩絵具」(初め)と「不透明水彩絵具」(仕上げ)の「併用」=「新しい描き方」した。
今回投稿した3点は、すべて「新しい描き方」で描いたものです。外観では、以前の透明のみのものとあまり変わりはありませんが、不透明絵具を使っているために、併用の方が色彩が鮮明になり、力強い絵になっていると思います。しばらくこの新しい描き方を試してみたいと思っています。

・ところで、水彩画の絵具には、①透明水彩絵具(「透明水彩」)、②不透明水彩絵具(「不透明水彩」)の二つがあります。※  参考書の数からしても圧倒的に「透明水彩」の方が多く、市内の殆どの水彩画のクラブは、透明水彩で、私が入会しているクラブでも透明水彩です(こちらはこれを続ける)。

・透明水彩は、特有の美しさがありますが、多くの技法があって難しさがあります。一方、不透明水彩は、油彩感覚で一度彩色した後からその上に塗っていく(修正)ことができ、修正が簡単なことも特徴です。

※:透明水彩や不透明水彩は、顔料をアラビアゴム溶液を練り上げたもので、顔料/固着剤(糊)の比が異なっている(透明水彩の方がアラビアゴムが少ない)。それに伴って性質に相違が生まれ、使い分けられる。透明水 彩は、「画面から下地を透かして見せる透明画技法」、不透明水彩は「下層を覆い隠す不透明画技法」に用いられる。16世紀~18世紀には、両者を併用した画面が多く認められる。
(「ホルべイン技術情報」より)
     

写真1:「忍野八海(桂川)」、2015.9.11、スケッチバス旅行       

・忍野八海(おしのはっかい)とは、山梨県忍野村(富士山の北麗)にある、湧水群。富士山の雪解け水が地下の溶岩の間で、約20年の歳月かけて濾過され、湧水となって8か所の泉を作る。忍野八海地区から見える富士は「忍野富士」呼ばれ有名。お土産やなども多く、池を巡る観光客も多い。

・清水からバスで片道約2時間半、スケッチの場所は涌水群の外周を流れる桂川の川岸(土手)から、橋のある 風景。桂川は、ルアー釣りで有名なところ。時々大きなマス?が泳いでいくのが見えた。標高936mのため、9月とはいえ涼しかった。

・この絵は、当日のスケッチ(透明水彩)と写真をもとに、最近、自宅で「新しい描き方」で書き直したもの。
雲の描き方は練習中、また、小さな人物を入れてみたが、難しく、これからの課題。

写真2:「満開の八重桜 」(静岡県立美術館)、2017.4.28、定例スケッチ    

・県立美術館は、静岡市駿河区にあり、自宅から車で15分くらいの所。桜の頃と紅葉の頃に美術館周辺の公園でスケッチを行っている。この美術館は、「考える人」や「地獄の門」などロダンの彫刻30点ほどが展示されている「ロダン館」があることで有名。絵画など全体の収蔵作品数:2,633点。

・美術館の周辺の公園で、丁度、「八重桜」が満開の時期であったので、スケッチを行った。この絵は、当日のスケッチ(透明水彩)と写真をもとに「新しい描き方」で自宅で描き直したもの。

・桜は、ここ3年ほど「ソメイヨシノ」を描いたが、花の色は殆ど白色でこれにピンクが入り表現が難しい。今回の桜は八重桜。花の範囲が広く、ランダムに分散しているのでバランスがどうかなと思っています。

写真3: 「展望塔と三色すみれ」(ハイジの村)
       
山梨県北杜市「山梨県立フラワーセンター・ハイジの村」2017.5.12、スケッチバス旅行

・ハイジの村は、「アルプスの少女ハイジ」をイメージとした花と星のテーマパーク(2006年オープン)。清水からバスで片道約3時間。ヨーロッパ風の建物がいくつかあり、大きな花壇、池など広い公園。

・建物の中で最も目立つ、「展望塔」と「三色すみれ」の花壇を中心にスケッチした。この絵は当日のスケッチ(透明水彩)と写真をもとに「新しい描き方」で描き直したもの。

・絵の中の「とんがり帽子」のような建物は、ハイジの村では「展望塔」と云われている。小学生の頃よく聴いた、NHKの連続ラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の主題歌「緑の丘の赤い屋根 とんがり帽子の時計台鐘が鳴りますキンコンカン・・・」という歌を思い出した。因みに、この展望塔は時報を告げていた。






写真1.「忍野八海」(桂川)






写真2.「満開の八重桜」(県立美術館)







写真3.「展望塔と三色すみれ」(ハイジの村)




般若心経の写経<復元版>

2月初めに、私の過去の投稿記事3件が、ブログ上で「不表示」になっていることに気付きました(2018.3.2投稿の「般若心経について(その2)」の「追記」参照)。そこで、原稿などをもとに復元することにしました。この投稿は、2017.2.20投稿「般若心経の写経」の復元版です。なお、「コメント」は、復元できませんでした。                                   
    
<以下、復元版>       
私の般若心経の写経は、2年ほど前から毎朝のルーティンとして少しずつ続けています。その写経が2年ほどで50枚を超えました。そこで、今回の投稿は、般若心経の写経についてです。    
    
1.写経について       

①経緯       

・写経は、奈良時代ころから、修行のためや、病気平癒など祈りや願いを目的として始まったといわれています。自宅近くの禅寺では、月1回の写経の会があり、いつか参加したいと思っています。    
また、写経を通じて、般若心経を理解したいということも写経を始めた動機です。    
・2年ほど前に書店で写経の練習帖が数種類並んでいて、その中で目に留まったのが、『ボールペン「  般若心経」練習帖』(枡野俊明 監修、河出書房新社)(以下、「練習帖・A」という)で、これを購入し、写経をスタートしました。
 
・スタート時からの経緯     
 ①練習帖・Aで筆ペンを使ってスタート(2014年11月)    
 ②毛筆による写経をしたいと思い、「写経セット」を購入、このお手本により写経(2015年2月~)    
 ③本格的な書家による、「般若心経[写経]練習帖」(小松庸祐/著、安田東鶴/書、西東        社)(以下、「練習帖・B」という)をお手本(書写体)として使い、継続中(2016年1月~)    
 上記の②、③の毛筆での写経枚数が、この2月で57枚になりました(一日に2行を書写し、月に約2枚完成)。最近の書写を見ても、細かい点でまだまだで、更に続けようと思っています。    
・練習帖、道具、書写した完成品などを写真1~写真6 に示します。    
    

②写経について       

写経について、練習帖・Aから引用します(抜粋)。    
 ・写経とは、お経をそのまま書き写すことで、一文字一文字心を込めて書き写すことに意味があります。    
 ・般若心経は、日本人に最も親しまれてきたお経です。 ・般若心経には、この世を生きるための智慧が凝縮され、非常にありがたいご利益があります。    
 ・般若心経の教えが人生を導く力となるでしょう。    
    
 また、写経の際、心がけるべきことは、「上手に書こう」と思ったり、「早く書こう」とあせったりせず、今書こうとしている一文字に集中すること(これが無心になることです)」。とあります。一日に2行(34文字)の写経ですが、集中すれば、終わった後すっきりした気持ちになります。    
    

2.般若心経について       

・その日の写経後に、練習帖・Aの2行分・34文字(般若心経全文は276文字) に相当する、「解説」、「今日のヒント」(法話)を読んでいます。写経の都度読んでいますので、繰り返し何度も読んだことになります。読むたびに新しい発見があります。般若心経は、奥が深く、難解ですが、この「解説」は、わかりやすく、得られることが多いと思っています。以下に①「般若心経とは」、②「練習帖・Aを読んでの 感想」を記します。    
    

①「般若心経とは」 (練習帖・Aから引用します)       

・般若心経の「経題」:「摩訶般若波羅蜜多心経」の訳は、「彼岸へ渡る偉大な智慧の教え」。 この経題は、サンスクリット語を音写したもの(サンスクリット語の発音に近い漢字を当てた)。  それぞれの意味は、次の通り。    
摩訶(まか)=偉大な、般若(はんにゃ)=智慧(仏教での智慧は「空」の考え方を理解すること)、波羅蜜多(はらみった)=完成のこと(仏教では彼岸=悟りの境地に達すること、心=仏教の核心、経=糸で束ねたもの。.    
・「般若心経とは?釈迦の教えの真髄、心を豊かかにするヒントがいっぱい」、また、「般若心経ではすべ ての人が救われ、心豊かに生きるための仏の教え、「空」の考えが説かれています。    

「空」とは、すべてが移り変わるという「無常」と、あらゆるものは縁によって成り立つという「無我」の教えです。       

    

②練習帖・Aを読んでの感想        

・この「空」=「無常・無我」という解釈(意訳)は、この練習帖・Aを読んで初めて出会った解釈で、理解すると般若心経の内容がよく理解できると思っています。    
・般若心経の解説本は、山ほどあるといわれています。過去に何冊かの解説本を読んだことがありますが、「空」=「実体がないと」と訳されていて、よくわかりませんでした。練習帖・Aで「空」=「無常・無我」と意訳して、般若心経を読み解いていくことに感心しています。自分なりに納得しています。    
・「空」=「無常・無我」の視点で考えてみると、一歩距離をおいて別の見方ができ(最近では、これが習慣になっています)、心穏やかになるような気がしています。    
    
般若心経の内容については、別途記事にしてみたいと思っています。    
    
<参考> 練習帖・Aより      
般若心経は、お釈迦様(約2600年前インドで仏教を説いた)が説かれた教えを基に、お釈迦様が亡くなった後500年後に、その教えを受け継いだ弟子たちによってつくられたといわれる。    
サンスクリット語で書かれた原典中国の玄奘三蔵(602年頃~664年)が漢字に翻訳したもので、その翻訳版が日本に伝わり、広まった。    




写真1.左:練習帖・A、右:練習帖・B

写真2.練習帖・Aの一日分の頁です。般若心経276文字を31日分に分けて、
分割した(一日分)のフレーズに対し、その書写を行うようになっている。

写真3.練習帖・Aの一日分のフレーズに対する「解説」と「経ぬにヒント」
書写後にこの頁をよく読んでいます。




写真4.練習帖・B(お手本)と道具類



写真5.毛筆による写経の一枚目(2015年2月)
写真6.毛筆による写経57枚目(2017年2月)
お手本は練習帖・B、字体は「書写体」



















水彩画(その3)<復元版>)

2月初めに、私の過去の投稿記事3件が、ブログ上で「不表示」になっていることに気付きました(2018.3.2 投稿の「般若心経について(その2)」の「追記」参照)。そこで、原稿などをもとに復元することにしました。この投稿は、2017.2.2投稿「水彩画(その3)」の復元版です。なお、「コメント」は、復元できませんでした。                  
  <以下、復元版>    
2月4日は二十四節気の「立春」です。大寒から立春までの頃が、最も寒い時期といわれています。春の訪れが待ち遠しいですね。
 
さて、今回は定例投稿、(2月)です。水彩画については、過去2回投稿しましたので、今回のタイトルは、「水彩画(その3)」とします。   
   
・水彩画の展示   
水彩画の地元のクラブ(スケッチ倶楽部)に入会して2年半が過ぎました。先日(1月13日)に定例の市立病院への作品展示を行って来ました(1人2点ずつ、4名で計8点)。このクラブは、メンバー14名が3班に分かれており、1班ごとに交替で作品展示を行っています。展示期間は3か月間ですから、9か月後には次の展示が回ってきます。絵のタイトルと名前を貼付していますので、知人から病院で「絵を見ましたよ」と云われることがあります。また、定期的に通院されている方からは、「絵の交換が楽しみ」と云われます。   
来院の方が絵を見て少しでも気分転換になればと思っています。   
なお、この展示の他にも、このクラブの全員参加の作品展(年中行事)が年に3回あります。   
   
ここに掲載した写真のうち写真1、2の2点が今回展示したもの。写真3は、写真2の前に描いたもの。 写真4は最近描いたものから選んだものです。サイズは4点ともF6(42cmX32cm)です。   
展示の絵は、いずれも課題があり、「まだまだ」という程度と思っています。   
なお、写真5のように、展示は外来の方の待合室の壁(両側)に展示するスペースが設けられています。市内のいくつかのクラブが同様に展示を行っています。   
   
・絵の構図について    
写真3は、右側の常緑樹が全体的に見て、色彩的に違和感があったので、構図を変えて描き直したものが写真2(展示品)です。写真2は、初めは右側の常緑樹を入れませんでした。   
どちらがよいか迷いましたので、「絵画教室」(下記)にこの2枚を持参し、先生にご意見を伺いました。先生から、右側へ少しでも常緑樹を入れたほうがよいとアドバイスを頂きました。バランスの問題とのことです。そこで、右側へ常緑樹を少し入れ完成としました(写真3に比べ、写真2の方が丁寧に描かれているので、こちらを展示)。展示の際、先輩にもたずねましたが、常緑樹はあった方がよいとのこと。   
絵は構図が重要であることを改めて認識しました。日頃からセンスを磨くよう心がけようと思います。   
   
・「絵画教室」への入会     
私が参加しているクラブには、先生はいません。レベルの高い先輩が数人おられて、この方たちの描き方を参考にしています。また、買い集めた、水彩画の参考書の中で、自分に合っていると思われるものを特に参考にしています。水彩画には、多くのスタイルがあるようです。   
   
初歩的なことは、ある程度身についたと思っていますが、最近ある壁に当っているように感じています。そこで基礎から見直して、レベルアップを図り、自分の描き方のスタイルを作りたいと考え、今年から、近くの「絵画教室」に入会したところです。1月はすでに2回授業を受けました。親切なご指導でした。   
先生(ご夫婦)は、いずれも有名な美術大学出身の指導経験豊富な方々です。児童から美大受験生、一般の方といくつかのコースがあります(透明水彩画は少数派のようです)。毎月2回(1回2時間)ですが、何とか向上を図りたいと思っています。従来のスケッチ倶楽部と合わせると毎週絵の勉強となります。   
   
<写真1>「トルコキキョウ」     
この絵は、クラブの定例会(教室)で描いたもの。背景をどうするかいつも悩みます。   
トルコキキョウの原産地は北米。花の色は、赤、白、ピンクなど多くの種類があります。   
名前の「トルコ」は、花やつぼみの形がトルコ人のターバンを連想させることに由来するとあります。結婚式のブーケやフラワーアレジメントによく使われるとあります。花言葉は、「優美」、「すがすがしい美しさ」など。   
   
<写真2>「紅葉の散歩道」(描き直し後)      
この絵は、クラブの定例会(野外)で描いたもの(写真3)を描き直したもの。   
近くの公園の散歩道の紅葉です。小高い丘の北斜面のため、日差しは一時です。   
紅葉に光がさすところを意図しました。構図も含め、日差しの雰囲気を出すのは難しいものです。   
   
<写真3>「紅葉の散歩道」(描き直し前)   
写真2の描き直し前のもの。右側の常緑樹に違和感を感じました(上記参照)。   
   
<写真4>「ススキ」   
近くの農道の傍らにあったものです(10月初め)。ススキは、全国的に分布しており、馴染みの深い草で、秋の七草の一つです。子どもの頃、十五夜に飾ったのを覚えています。郷愁を感じます。   
ススキの穂や葉の白く見えるところは、マスキング技法を使い工夫しました。   
背景の山々はもっと簡単にしたほうがよかったと思います。          
   
<写真5>「展示の様子」    
病院の待合室へ展示の様子です。反対側にも3点展示してあります。
  


写真1.「トルコキキョウ」



写真2.「紅葉の散歩道」


写真3.「紅葉の散歩道」(描き直し前)

写真4.「ススキ」






写真5.「展示の様子」















      

















2018年3月2日金曜日

般若心経について(その2)

 今回(3月定例)の投稿は、前回の投稿(「般若心経について」:2017.10.02)の続きで、般若心経(以下、心経という)の内容についてです。  
前回の記事の中で、「心経の中から、私が重視しているフレーズを三つ選び、その内容について記してみます(三つのフレーズのうち、後の二つについて の投稿は、別途)」と記しました。以下、続きを投稿します。
 
なお、記事のテーマとは異なりますが、末尾に「ブログ記事が消えた!・・・ 再投稿の」を追記しました。2月初めに気付いたものですが、信じられないようなことが起こりましたので、少し長くなりますが、ご一読をお願いします。  
  
1.はじめに     
前回の記事で「心経の本文262文字の中から、私が重視するフレーズを三つ(下記)を選びました。前回の投稿は、①についてでしたが、今回は、残りの②と③についてです。  
  
  ①照見五蘊皆空 度一切苦厄  ・・・写経・本文の1~2行目、  (前回)  
  ②色即是空 空即是色      ・・・写経・本文の3行目、     (今回)  
  ③能除一切苦 真実不虚    ・・・写経・本文の14行目、  (今回)    
  
2.「色即是空 空即是色」について        
(1)愛読書による「訳」と「解説」     
愛読書*による、「色即是空 空即是色」の訳と解説は、次の通り。  
 *:愛読書:「ボールペン 般若心経 練習帖」(桝野俊明 監修)・・以下同じ    

<訳>   
形あるものは、常に変化しあらゆるものと関わり合っています。      
また、すべて変化し関わり合っていることによって、形あるものが      
存在しています。      
  
<解説>   
世界を成り立たせている真理:「色即是空」   
・目に見えるもの(色)は、常に変化し(無常)、あらゆるものと関わり合い ながら(無我)存在している。これが「色即是空」です。次に、「空即是色」と続き、同じ真理を逆のいいかたで表現します。これは、すべてのものが移り行き、関わり合いながら、存在している「空」によって、私たちの身体や世界(色)がつくられていることを表します。  
  
<私見>      
このフレーズは、般若心経の中でも最も有名なものです。他の解説書には 次のように訳されています(桝野俊明 「心訳 般若心経」より)。  
  
<心訳>   色即是空 空即是色
私たちの身体や存在するもの「色」は、じつは実体のないもの「空」で あって、つねに移り変わることによって、そして、さまざまなものと関わりあっているおかげで、存在しています。また、実体のないもの「空」 が、移り変わることで、存在(色)となってそこに現じているのです  
  
・前回の投稿で、「空」について:「空=実体がない」(直訳的)と「空=無常・無我」(意訳的)と二つの解釈があると記しましたが、上記「心訳」では、これら二つの解釈を組み合わせていて、こちらの方が、愛読書の訳よりわかりやすいと思っています。  
  
3.「能除一切苦 真実不虚」について    
(1)愛読書による「訳」と「解説」      
愛読書による、「能除一切苦 真実不虚」の訳と解説は、次の通り。  
  
<訳>  
(般若の智慧は)すべての苦を取り除くことができます。それは、真実で あり、虚しいものではありません 。  
  
<解説>  
すべての苦を取り除く、般若の智慧  
・私たちの「」*は、自分の欲望を満たしたいのに、それができないところから生まれます。しかし、智慧を完成させると、その「」を取り除くことができます。  
 *:仏教での「苦」とは、心身の苦しみのことではなく、「自分の思い通りにならないこと」  
・どんなに栄華を極めたとしても、反対に、どんなにつらい体験をしたとしても、いっさいは過ぎてゆくものです。この道理がわかったときに、執着から解き放たれます。その時はじめて、苦しみから真の意味で自由になれるのです。  
真実とは、すべてが無常であり無我であることです。なぜならそれが、私たちを生かしているこの世の真理だからです。  
無常無我、つまり「空」の真理を理解してこそ、心穏やかに暮らすことができるのです。
  
<私見>    
心経は、「大般若経・600巻」を262文字に凝縮させたもので、「智慧の宝庫」といわれており、日本の現在の仏教宗派13のうち11宗派で用いられています。  
また、一般には、読経、写経などを通じて古くから親しまれています。  
お釈迦さまの教えが2600年ほど前から、永きにわたり受け継がれていることは、心経がそれなりの「真実」を含んでいるからと考えています。  
  
4.まとめ(愛読書に学ぶ)     
・心経の写経を1日2行のペースで続けていますが、その日の写経に相当する「愛読書」の頁を読んでいます。  
「愛読書」の構成は、心経・経題を含んだ全276文字を31のフレーズに分け、(31日となる)一日分のフレーズごとに、「訳」と「解説」、続いて、桝野師の仏教に因んだ「法話」が掲載されています(写経1日2行は、ほぼ4日分に相当)。 

心経は智慧の宝庫といわれるように、一字一句に奥深い意味があり、教えられる内容が多く、「愛読書」の解説を読みながら理解を深めようとしています。  
また、「法話」は、「禅語」を引用するものなど、伝統的な仏教の教えが述べられていて、どれも有意義なもので、学ぶべき点が多いと思っています。  
  
ニ回にわたって、個人的に重視しているフレーズを取り上げましたが、このほか にも学ぶべき内容が多く、今後も愛読書を繰り返し読んでいこうと思っています。  
  
  

 <お知らせ>(ブログ記事が消えた!・再投稿の件)   

(1)2月上旬に「不表示」を発見!      

2月上旬に私の過去のブログ記事3件(下記)が「不表示」になっていることに気付きました。なお、不表示」は、「削除」によるものです。  
  
2017.2.2投稿「水彩画(その3)」、②2017.2.20投稿「般若心経の写経」、      
2017.6.2投稿「水彩画(その4)」      
  
早速、ImasanさんとIshiiさんに調べていただきましたが、消えた原因は不明で、「削除後、90日以内なら復元可能」とのことでした(時すでに遅し)。    

(2)不表示の状況      

私は、投稿後に(しばらくして)記事を「印刷」し、保存しています。そのうちの、2017.8.19に印刷した、2017.6.2投稿「水彩画(その4)」の印刷したものをみると、 この記事の冒頭のページにある「ブログアーカイブ」(既投稿記事を保存する フォルダ)に、上記(①~③表示されています!!(写真1)。  
  
また、例として、遡って2017.1.17投稿のNojiri さんの記事のアーカイブをみますと、上記①~③不表示となっています(①~③の不表示は、過去に遡って全記 事のアーカイブに適用されていることが確認されます)(写真2。  
  
写真1.から、3件とも少なくとも 2017.8.19 までは表示されていて、これ以降 に同時?に除され、不表示になったものと推定されます。

(3)削除の原因は?      

削除の原因として、2017.8.19 以降に、私の何らかの操作ミス(削除はダッシュボード上で簡単にできる操作で、2016年に一度使ったことはよく覚えています))で削除してしまったことが一つ考えられます。  
しかし、意図的に削除したという覚えはなく、他にも原因があるのか、よくわかりません。  
なお、削除の操作ができるのは、本人と管理者(オーナーの特権)だけになります(他の投稿者の方は、削除できないという仕組みになっています)。  
  

(4)不表示3件の再投稿(復元)      

不表示3件については、投稿記事を印刷したものや、原稿と画像はPCに保存していますので、3月から順次、再投稿(復元)する予定にしています。  
ただし、皆さんから頂きましたコメントは、復元できず、申し訳ありません。          
  
  

写真1.投稿日:2017.6.2「水彩画(その4)」、印刷日:2017.8.19

         

写真2.投稿日:2017.1.17(Nojiriさん)、印刷日:2018.2.26