今回の投稿は、最近描いた、次のアクリル画2点です。
①「クロアゲハの吸蜜」(写真1.)、➁ルオー作「サラ」(写真2.):模写
アクリル画のサイズは、2枚ともF6(32x41cm)です。
①「クロアゲハの吸蜜」(写真1.)
以前「花菖蒲が見頃です」として投稿したことがある花菖蒲の畑には、花が開花した後、時々大型の蝶である、アゲハ蝶(クロアゲハとキアゲハ)が飛来し吸蜜していきます。
数年前ですが、この花菖蒲の畑にアゲハ蝶が飛来し、丁度近所の写真家さんがクロアゲハが吸蜜しているところを撮影し、その写真をいただきました。この写真をもとにアクリル画を描きました。
②ルオーの「サラ」(写真2.)模写
ルオー(1871-1958、フランス)は、「20世紀最大の宗教画家といわれ、生涯においてキリストや聖書をテーマにした作品を制作した」とあります。
今回模写した「サラ」は、1956年作で油彩、サイズは53.0x42cm、絶筆といわれる。この「サラ」は、旧約聖書中の人物で、信仰の父アブラハムの敬虔な妻の名前。
「余裕を得た老画家の優しい詩情が画面全体に漂っている」(画集の解説)。
「今までとは違った絵を描いてみたら」と先生にアドバイスされ、画集の中からこのルオーの「サラ」を選びました。画集のサラの絵をもとに、アクリル絵の具を何度も重ね塗りしました。今まで描いた絵と異質で、形、色とも描写するのに時間がかかりましたが、よい勉強になりました。
クロアゲハの吸蜜の絵は実に良く描かれていますね。背景のぼかしがクロアゲハの姿を良く引き立てているように感じました。
返信削除ルオーの「サラ」今までと全く違う絵の模写のようですが、元の絵に関する知識もないのでコメントを控えますが、有名な絵なのでしょうね。
コメントありがとうございます。
削除「クロアゲハの吸蜜」は、あくまでも写実的に、また「サラ」は、「描き方を変えてみる・その1:アクリルで油彩風に」として、アクリル絵の具ですが、油彩らしく絵の具を何回も塗り重ねて仕上げました。
アクリル画をメインにしていますが、最近、描き方の幅を広げる目的で、アクリル画とは異なる描き方を試みようとしています。
クロアゲハの吸蜜の描き方は、花菖蒲とクロアゲハの画面の中でのバランスが実にお見事です。普段は飛んでいるか留まっていても細かく見ていないのでクロアゲハの模様が良く分かりました。昆虫図鑑に載せたい程の出来栄えです。ジョルジュ・ルオーは、キリスト教徒で、宗教をモチーフにした作品が多い様です。人間の苦悩や慈愛を表現して、人間に対する共感と理解が根底にあると誰かに聞いた事があります。そのことを念頭に置いて観賞すると、その通りだと思わせる表情が読み取れるので、単なる模写でなくてルオーの心も写せた一品だと思います。
返信削除素晴らしいコメントありがとうございました。
削除最近、「描き方を変えてみる・その2:アクリルで淡彩風に」として淡彩画を始めています。
「36スポットから描く 淡彩スケッチ 世界遺産の富士」という参考書を入手しました。36か所(伊豆から富士五湖など)から、富士山の景色をスケッチしたものです。
この本の絵をもとに、36枚の富士山の絵を描き始めています。
本の絵を参考にして、鉛筆で下書きをした後、絵の具を淡彩風に薄く塗ります。
慣れれば、短時間で描けます。秋から始まる、近くでの野外スケッチに応用したいと思っています。
素晴らしい作品をご披露いただきありがとうございます。
返信削除クロアゲハの絵は、豊島さんが到達した新しい境地といえると思います。今までの絵より各部の細密さに拘った描き方ですね。いつも思うのですが、背景の色彩を工夫されて、本体がよりアピールされ効果的です。クロアゲハもよく描かれていますが、留まっている花もまた素敵ですね。
ルオーが宗教画家であることは、不勉強で、初めて知りました。強力な筆のタッチで魅力的な絵を描く画家というイメージがあります。この「サラ」は、宗教的な雰囲気を出すために、前書きに書かれているように、いろいろ工夫されたのではないかと伺えます。その成果が出ているように思います。
今後とも、素敵な作品のご披露を楽しみにしております。
コメントありがとうございました。
削除絵を描くことは、「何を、どう描くか」ということですが、このうち「どう描くか」については、アクリル画ではかなり慣れてきたように感じています。
しかし、「何を」(モチーフ)のところに一つの壁があり、いつも苦心しています。
ある本に、「幸せは身近なところに数えきれないほどあります。
わざわわざわ遠くへ幸せを探しに行く必要はありません」とありました。絵も同じように、これからは、モチーフには日常的な光景の中ら選ぶように心がけたいと思っています。
へ
アゲハ蝶の特徴は、その細い触覚と足ですね。
返信削除触覚の先端は膨らんでいるとか。
花とアゲハ蝶の配色も良く、クリルの色はいつも綺麗ですね。
ルオーの印象は、真っ黒な輪郭線です。
その使い方で顔や人物を引き立てます。
色々な画材の勉強、楽しいですね。
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削除コメントありがとうございました。
削除「サラ」の絵には、数種類の色が散りばめられています。
改めてよく見ますと、黒が基調になっていると思いました。(実際は何色かわかりません)
絵の参考書には、「黒色は使うな」と見かけます(絵の具のセットには、必ず黒色がはいっています)。
今回の模写では、黒のところは、濃いブルーにレッドを混色したり、濃い茶系の色を使いました。
混色や筆使いにはいつも苦心します。