折り紙名人の紹介
この 老人ホーム、ライフケアガーデン熱川で私と同じ食卓で食事を共にする
非常に珍しいキャラクターの入居者がおられます。 名前はH.Y. さんですが
私は密かに「 折り紙名人」 と呼んでいます。 何しろ 非常に興味ある方です
ので このブログでご紹介したいと思います。
「1」 経歴
1) 生まれ:1948年76歳
2) 出身地: 宮崎県
3) 学歴:不詳( 聞いてない)
4) 配偶者:なし(単身で老人ホーム入居)
5) 最終職業: 溝の口郵便局長を最後に退役
「2」得意分野
1) 折り紙
2) マンドリン演奏
3) 美食家
4)裁縫などの針仕事
「3」容貌
1)濃い色のものを好む。この時はカーキ色のズボンと真っ赤な
スニーカー。
2)あごひげ、 鼻ひげ を蓄えている。
3)自作の大きな首飾りを常時つけている。
4)自作の花飾りをつけた帽子を常時かぶっている。 食事中でも
かぶっているが、 散髪した日だけは帽子を被ることなく、
さっぱりした頭で、時には自分から「 今日散髪しました」と
アピールする。翌日からはまた帽子着用だ。帽子は10個ぐらい
持っているとのこと。
「4」外出時の服装
買い物に出かける時。 ズボンとスニーカーは真っ赤である。
特注品で世界に一つしかない足袋。
夏に何人かで喫茶店に出かけた時の様子。 ポーズをとっている。
稲取漁港にて、後列 中央が折り紙名人。アロハシャツで決めている。
ハワイやアメリカで買ったアロハシャツは10枚ぐらいあるとのこと。
「5」折り紙
師事した先生
吉澤 章は、栃木県河内郡上三川町出身の折り紙作家。日本の創作折り紙の
第一人者であるとともに、折り紙の世界的な普及に尽力したことで知られる。
旭日章 受賞。(1911年3月~2005年3月)
わが折り紙名人は、こんな偉い先生に師事し、32歳の時から
折り紙を学んだとのこと。大変すごいことだ。
折り紙名人の作品
お正月のディスプレイ。 前列 中央は金色の蛇(巳年)赤いのは
伊勢海老。
雛人形みたいにも見えるが!
何をイメージしたのかな? 華やかだ。
雛人形の時期に正面 受付に飾られた作品。
確認したところ 蝋梅をイメージしているとのこと。
カニとヤドカリ。 見事な 作品だ。
蝶々が花に止まり 蜜を吸っている。食卓に飾られた作品。
細かくて気が遠くなりそうだ。
寸暇を惜しんで 制作活動。 食事を待つ間でも制作する。
着ているシャツの襟、袖は赤い模様の布地であることに注目。
作品や材料を入れたり出したり 本当に忙しい。
幸せなひととき。
この作品に切った和紙を 63枚使用。制作期間 約1週間だが
糊を乾かす時間が必要で連続作業はできない。
「6」マンドリン奏者
18歳でマンドリンを習い始めた。 今でも月一度 演奏会をホームで
開いてくれます。 その模様を紹介します。
第1回 マンドリン演奏会。 緊張の面持ち。
バッチリ衣装を決めている。 それなりのこだわりを持ってます。
演奏会の曲目
マンドリンの音色に聞き入る入居者たち。
「7」美食家
折り紙名人は大変な美食家でもあるのです。
美食家の証(1)
入居者 5人、職員さん 3人で稲取へ海鮮料理を食べに行きました。
刺身定食、鉄火丼 など それぞれ 注文し終わってほっとすると、
折り紙名人は ”ふぐの唐揚げはできますか?” と確認して
お持ち帰りで注文をしました。 美食家でないと こんな時に
フグの唐揚げ なんて思いつきません。やはり 美食家だ。
美食家の証(2)
美食家で知られる 白洲次郎・正子夫妻の夕餉の料理を紹介した
本を持っていて ことあるごとに眺めたりしてる模様。この本の
詳細は省略しますが、料理の質の高さとそれを 盛り付ける器の
美しさは 素晴らしいです。(折り紙名人は)やはり 美食家だ。
美食家の証(3)
美食家にして芸術のカリスマ 北大路魯山人。折り紙名人は
魯山人の本を何冊も読んだとのこと。そして 魯山人の言った
「座辺師友」(ざへんしゆう)という言葉が好きだと、ことも
なげにメモ用紙に書いてくれた。 やはり 美食家だ。
ネットで調べてみました。
「坐辺師友(ざへんしゆう)」北大路魯山人が提唱した言葉。
優れた人・物に囲まれて生活しているとその心をおのずと学びとる
ことができる。自分の周りのすべてが師であり、友である。
美食家の証(4)
出てきた料理をやたらと Rearrange 。
(Before)
(After)
行程1)③のトマト煮に ①ごはん(半分)及び ②ポテトサラダ
を入れてよく攪拌すと ⑤のようになる。これを美味しそうに
スプーンで食べる。
行程2)➃のヨーグルトを最初に飲んで、底に付着している
ヨーグルトをご飯でふき取りながら食べる。
最後はご飯粒は一つも残っていない。 やはり 美食家だ。
美食家の証(5)
料理は全部写真に撮る。 やはり 美食家だ。
「8」裁縫
シャツ および 襟を見てほしい。 これは全部自分で手縫いで
作ったそうです。 針と糸があれば何でもできるとのこと。
昔は女の子にブラウス なんかを作ってあげたとか。 本当に
「恐るべし、折り紙名人」
**** おわり ****
趣味多き折り紙名人で、驚くほどの器用さですね。施設に入ることで出来た自由時間を折り紙製作に充てられます。手と頭を使うことで長生き名人になるかも。
返信削除パソコン&写真名人の貴男もさぞ人気でしょう。ブログも読みやすく、写真もバッチリですね~!!
コメントありがとうございます。
返信削除折り紙名人は器用な上に 根気と集中力がすごいです。 とても真似できません。その他 気付いた 特徴は物を大事にする、 色彩感覚がすごい、 味覚もすごいです。 老人ホームの中で彼が一番生活をエンジョイしてます。 言われる通り 施設に入り ごっそり 自由時間ができたのですから 趣味三昧ですね。 ずいぶん 変わったキャラクターに見えますが 本人は至って真剣です。 昔 山下清 という画家がいましたが なんとなくイメージが重なるような気がします。 人がどう思うか あまり気にしていない 。 ただ自分の作品は人に見てもらいたいようです。 また楽しい話題があったら書きます。