2025年5月26日月曜日

私の人工透析治療生活(13)      A.Ishii

 「血圧が低い」

ここ2~3ヶ月の間は血圧が下がる傾向です。 透析中に血圧が

下がると時には失神することもあり、血圧は透析治療においても

非常に重要な項目です。

最近の血圧 の状況を次の流れに従って書いてみます。


「血圧が低いと感じる」➔「H 先生へ レポート」➔「H先生の対策」

 ➔「効果の確認」


なお 血圧は休むことなく 1日8回 次の区分に従って測定しております。


ただし③ と ➃ は透析がある日だけの測定です。


「1」血圧が低い

毎月集計する平均血圧がだんだん 右肩下がりになってきています。


グラフ1

毎月の平均血圧が右肩下がりで、特に2~4月には赤丸 部分のごとく

100 前後を示すようになりました。

(註)単純化するためにこれ以降は 血圧(上) に限定して話を進めます。


表1



毎月の 血圧 平均値の具体的な数値です。 特に重要と思われる 黄色の

部分を使って 「グラフ1」 にしました。 この表からもわかるように 4月に

入って平均値は 100 前後を示しております。


グラフ2



測定 区分 ① ~⑧ によって血圧が異なるか検証してみました。 上の

グラフは直近4月だけの 血圧 平均値を棒グラフにしました。 その結果

グラフからもわかるように透析室での血圧よりホームへ戻ってからの

血圧の方が低くなり 100 以下になっています。深刻です。 



実際に起こった 異常事態 その1( 4月22日)


透析終了 7分前に意識消失 血圧BP 58/38 P 52となる。冷や汗 あり。返血へ。

返血後 血圧BP 124/68  脈拍P 81、返血 途中 意識戻る。(透析技師 記述) 



実際に起こった 異常事態 その2(5月7日 :透析 なし の日)


朝目覚めた時軽微な息苦しさを感じたので、即血圧および 脈拍を測定
しました。息苦しさは1時間ほどで消滅しました。しかし1日中 血圧は

非常に低め、脈拍は非常に高かったのです。 具体的には次の表の通りです。


表2

「5月7日」 1日を10回に分けて血圧測定した結果です。

血圧の平均値は 78 最小時に至っては 61です。幸い 胸の違和感は1時間
ほどで解消しましたが、さすがに データを見て危機感を覚えました。



「2」H 先生へのレポート


グラフ1 及び2はすでに 月次報告として 5月3日に H先生に報告済みです。

4月22日の異常事態についても透析技師から即座に H先生に報告されて

おります。


5月の8日 透析日に先生に 表2 で血圧が非常に低くなったことをデータで

示して報告をしました。

 


「3」H 先生の対策


先生は深いお考えがあってのことと思いますが、 安易に新たな昇圧剤などの

投薬はされません。先生の 取られた対策は 5月9日以降


1)今まで服用していたプロセミド錠20mg を中止する。

(註)この薬はむくみや 高血圧を改善する薬で、また 尿路結石の排出を

   促進します。 


2)ドライウェイト(DW) を 300g 増やし 65.2 ➔ 65.5 kg にする。

(註)DW を増やせば 除水量は減るので 心臓への負担が軽減され、その結果

   血圧が上がることが期待される。



「4」効果の確認


グラフ3

対策を取った日がちょうど真ん中に来るように4月 22日~5月25日までの

血圧 平均値をグラフにしました。

残念ながらこの折れ線グラフからは 効果を確認することはできません。



表3

そこで血圧測定区分 ⑤ ~ ⑧ の 対策前後の平均値を算出しました。


グラフ4

表3をグラフにしました。

なおこのグラフは先のグラフ2の 赤楕円 の部分を発展させたグラフです。
対策をしたことにより 平均血圧を 4ポイント上昇 させる効果があったと
言えます。本日 5月25日現在までのデータを集計したものですが、月末に
もう一度検証する予定です。 


H先生 5月15日 回診時のコメント

「 血圧は少し上がってきた。 しかしそれとは別に 心臓弁膜症 もありさらに 

心臓 自体も弱ってきているので血圧を上げるのも難しくなってくる。 年齢の

こともあるので今後は心臓を大事に使っていくしかないでしょう」 


私の先行きはそれほど明るいものではなく、いつ何か起こっても不思議では
ない状態と言えるでしょう。


         **** おわり ****


2 件のコメント:

  1. 凄く心配なことですね。上の血圧が90以下になるのが問題で心配です。
    この様な時に血圧を下げる薬は逆効果で、止めて当然です。
    心臓を大事にとは難しい話です。考え込んでしまいます。ペースメーカは効果があるでしょうか?
    上手に表やグラフを作成されています。また、一生懸命、病気と取り組んでおられます。

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    1. いつもコメントありがとうございます。
      血圧が120ぐらいになると良いのですが、今少し成り行きを見守りたいと思います。「 心臓を大事に」という意味は 過激な運動など避けてあまり心臓に負担をかけないという意味だと思います。ぺースメーカーについては 全く知識がありませんが、なんだか 取り付けるまでが恐ろしい気がします。しかしいよいよとなったら これも 選択肢の一つかもしれません。良いアドバイスをいただきました。
      ところで グランドゴルフ 優勝おめでとうございます。 あれだけ大人数の中で よく 優勝されたと感心します。 通常でも上位に食い込んでプレーを楽しんでおられることでしょう。

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