2019年8月8日木曜日

今年の掛軸作品  (野尻貞夫)

 真夏の猛暑が続いていますが、皆さん元気でしょうか? ようやく今年の仲間の展示会(令和元年10月)に出展する予定の作品が完成しました。ブログに投稿するネタがないので、例年通りのものを投稿します。

今年は作品を手掛けるタイミングが遅れて、夏の暑い時期にまで掛け軸づくりがづれ込んでしまいました、暑い室内で汗をふきふきようやく完成しました。
今年の題材選択に逡巡していた時に、新元号の話題がテレビでながれて、新天皇即位の1カ月前に元号が決まり、その典拠が萬葉集の歌から選ばれたというので、大変興味を持ち、これを題材にしようと決めました。元号の典拠となった萬葉集の歌の解説は、NHKのテレビで公開されたものを採用しました。別の解説は「中西 進著」のものが有りましたので、参考に載せておきます。この掛軸の表装は「丸表装」と呼ばれるもので、作品の周囲の裂地(きれじ)が同じもので表装されています。
上の添付資料が「中西 進」著の萬葉集全訳注です。これもテレビで紹介されました。
2作目は、高校生の頃に学んだ「白楽天の長恨歌」の一節です。昭和から平成に変わるころ、私は北海道工場に勤務していましたが、この頃、石川忠久氏の解説で「NHK漢詩を読む」というラジオ放送が有りました。この中の「白楽天」の長恨歌を懐かしく聞いたことが有りました。その中の一節を「読み下し文」にして、カナ混じりの草書体で書いてみました。表装の形式は「丸表装」ではなく、天地(掛け軸の上部と下部)と作品の中間に「中廻し」と呼ばれる部分を切り継ぐ(つなぐこと)手法です。この長恨歌の一節の最初の部分をコピーして添付します。

 このコピーは「長恨歌の最初の一節です」多分昔勉強したことが有ると思います。
以上が今回の投稿のすべてです。

2019年7月14日日曜日

最近描いた絵(4) (Seiji Toyoshima)

7月に入り、二つの絵の展示会を終えたところです。今回の展示品は、最近(今年の2月~6月)描いた絵の中から展示した3点と日帰りスケッチ旅行で描いた1点、計4点を掲載いたします。展示会は所属する「スケッチ倶楽部」のメンバー(10名)によるものです。
なお、私の透明水彩+不透明水彩画とは、教室または現地では、透明水彩で描き、更に自宅で写真を見ながら、不透明水彩で仕上げます。全体で10数時間。


1.展示会への3点

7月に恒例の展示会があり、次の通り展示しました。

(1)生涯学習交流館*ロビー展  *:この地区の旧・公民館
・私の展示品:「牡丹」(写真1)、期間:7/1~7/11、
・展示品は10名で10点(透明水彩画:8点。アクリル画:2点)
・この「牡丹」(アクリル画)は、有名な画家の絵(油絵)を参考にし、絵画教室の先生にご指導頂いたもの。

(2)市立病院(待ち合わせ室)への展示(3か月ごとの更新)
・私の展示品:「ツツジとハナミズキ」と「望郷
  期間:7/12~3か月間
・展示品は5名で8点(透明水彩画、ただし、私の2点は、透明+不透明水彩画)

 ①「ツツジとハナミズキ」(写真2
   5月に自宅の庭に咲いた、花を花瓶に入れて描いたもの。
 ②「望郷」(写真3
   高校まで過ごした、故郷(埼玉)の郊外の秋の風景です。この絵は、兄のブログ(昨年)に掲載されていたものを参考にしました。
 望郷とは「故郷を懐かしく思いやること」、小・中学時代の思い出が沢山あります。

.日帰りスケッチ旅行 

5月末に静岡県函南町(JRで清水から約1時間)にある、「かんなみ仏の里美術館」の周辺でスケッチをしました(参加者:7名)。
この美術館には、平安時代の「薬師如来像」や鎌倉時代の「阿弥陀如来両脇侍」などが有名で、歴史ある24体の仏像が展示されています(コンパクトですが、素晴らしい美術館でした)。
美術館に10時過ぎに到着、約1時間仏像を鑑賞し、午後2時過ぎまでスケッチしました。
私は、美術館から少し離れた、長源寺というお寺の続きにある「桑原薬師堂」の近くでスケッチしました。美術館(2012年オープン)にある24体の仏像(国、県指定重要文化財など)は、以前この薬師堂内に保管され、里人の厚い信仰心により守られてきたもので、2008年に町に寄贈されたものだそうです。

以下、写真をご覧になってください。

              写真1、「牡丹」
アクリル画、右上の花(赤色)は自宅の庭に咲いたものです。
仕上げまで40時間ほどかかりました。


写真2、「ツツジとハナミズキ」
透明水彩+不透明水彩画、5月に自宅の庭に咲いた、ツツジ(白色)と
ハナミズキ(一部ピンク)を花瓶に入れ描いたもの。


写真3、「望郷」
透明+不透明水彩画、故郷の郊外の風景


写真4、「桑原薬師堂」
透明+不透明水彩画、「かんなみ仏の里美術館」近くの薬師堂。
ここから山道を登ると「伊豆桑原 西国三十三観音霊場」
(1806年建立)の巡礼の霊場があります。
なお、「桑原」とは函南町の地区名です。


次の写真は、美術館内の「阿弥陀仏如両脇侍像」(国指定重要文化財)
鎌倉時代の仏師・実慶の作(本体像高:89.1cm)
中央:阿弥陀如来(救いのご本尊)
右:観音菩薩(慈愛の化身)
左:勢至菩薩(智慧の化身)





    
    

2019年6月13日木曜日

花菖蒲が見頃です(4)  (Seiji Toyoshima)

今回は、「花菖蒲」についての投稿で、関連投稿まで含めると4回目になります。                                          
毎年6月になると、ワイフが育ている花菖蒲※1 が見頃となり、以前から、花菖蒲について投稿※2 をしてきました。今 年も以前の投稿とダブルところがありますが、投稿いたします。                                          
今回の特記事項は、「キアゲハ蝶」※3 の撮影に成功したことです(少し大袈裟です)。                                          
以下、例年のようにいくつかの写真(6月8日と10日に撮影)を掲載します。                                            
                                          
※1:この花菖蒲は、ワイフが10数年前から、休耕地(約250坪、自宅から徒歩10くらいの所です)をお借りして育てています。毎年6月初めに開花し、順に1番花から3番花まで(大体1週間間隔)20日間ほど咲き続けます。花の種類は 正確ではありませんが、10種類くらいです。                                        
                                          
※2:以前の投稿                                          
(1)2016年6月、「花菖蒲が見頃です」・・・本ブログへの初投稿        
(2)2017年8月、「水彩画(その5)」、この中に花菖蒲を描いた絵があります。                       (3)2018年6月、「花菖蒲が見頃です」、                    
         近くの小学校の一年生(80名くらい)の訪問がありました。                                                                                       
※3:アゲハチョウ属は、両方の羽根を広げると9から12cmとなる大型の蝶で、国内で11種が生息しているとあります。この畑では、クロアゲハとキアゲハを確認しています。                                            
                                          
なお、花菖蒲を見ていてフト思いついた言葉ありました。ネットで調べると、『朝日カルチャー「禅語教室」』に次のような記事がありました。
                                       
  年年歳歳花相似 歳歳年年人不同 (唐詩選)                                           
  (解説)・・・来る年ごとに花の姿は変わりないけれど、来る年ごとに見る人の姿は変わる。・・・人もまた時々刻々老いて ゆきて、そして彼の黄泉の世界へと去ってゆく。一時一刻も途切れることのない大自然の動き、諸行無常は世の習い 、花咲くも無常であり、花散るもまた無常で常に変化してやまないもので、この世の常なのだ。諸行無常の世の中に、常なるものは一つもなく明日のわが命さえ知れない。・・・

 上記の「無常」について、私は次のように考えています。                                           
 ここ数年、愛読書となっている、「般若心経」の写経(毎日少しづつ継続中です)の参
考書の解説では、「空」=「無常・ 無我」と解釈しています。この無常を「虚無的に捉えず、移り変わるがゆえに美しく、また貴いと考え、プラス思考で 積極的に生きる」という考えに賛同しています。

(1)花菖蒲の様子

花菖蒲の畑は、自宅から10分くらいの所で、桜で有名な公園を少し山の方に入ったところです。次の写真は、ほぼ全景ですが、白系が目立ちます。
なお、少数派の特殊なものもいくつかあります。                                           
この畑は、「野趣」(自然の趣、田舎らしい味わい)があるという人がいます。同感です。                                                  
                                   
花菖蒲の畑の全景です
      
 圧倒的に多いのが白系です。よく見ると純白は少しで、白地に青系の筋が入っているものが多く見られます。白系の次に多いのが紺系です。

白系の次に多いのが紺系です


エンジ色の花は、当初からのもので、集団で一角を占めていいます。

   
黄色の花は、数年前に数株をいただいたもので、3年くらいで株が
10mくらいまで増えました。目立ちます。                   
                                           

(2)キアゲハの撮影                                            

今回の投稿の特記事項は、「キアゲハ」の撮影に成功したことです。昨年の投稿では、近所の方から頂いたキアゲハの写真をスキャンして掲載しました。この花菖蒲の畑には、キアゲハとクロアゲハの2種が時たま飛来します。                                           
いずれの蝶も大型の蝶(両方の羽根を 広げると9~12cmとあります)で飛ぶ速度も鳥のように早く、一瞬のうちにどこかへ飛び去っていきます。                                           
今回は、先月のKANOUさんの投稿(2019.5.10)のカメラ関係の記事に刺激を受け(感謝です!!)、10数年前に購入して、2,3年後には保管庫にしまっておいた、ニコンのD70(デジタル一眼レフ)に望遠レンズ(18~200mm)を付けて、アゲハ蝶を撮ることにしました。1時間ほど待って、丁度キアゲハが飛来し、花菖蒲の蜜を吸って、静止して(30秒くらいの間)いるところを数枚撮ることができました。近づくとすぐ逃げてしまいますので、2~3m離れて撮りました。                                           
望遠レンズですとすぐにピント合わせることができました。他の写真は、キャノンのIXYで撮りました。                                           
なお、クロアゲハは、一度飛来しましたが、すぐ遠方へ飛び去り、撮影はNGでした。                                          
今回は、キアゲハの写真2枚を掲載します。同じ蝶でも姿勢の違いで、光線との関係か色が違って見えます。                                           
                                       
                                           
キアゲハ(1)


 
キアゲハ(2)同じ蝶です



2019年5月10日金曜日

写真撮影と思い出のカメラ ‥‥ Y.Kanou


「写真撮影をやってみよう・・・デジタルフォト教室へ」

小学生の頃から、カメラには興味があったのですが、撮影することには、あまり興味がありませんでした。
しかし、ひまなこともあって、2年前に突如、写真撮影をやってみようと思い、市民講座の「デジタルフォト教室」に通い始めました。今年で3年目になりますが、なかなか撮影の腕前は上がりません。

「作品発表会に出品」

教室では毎年1月に、受講者の作品発表会をやっているのですが、昨年と今年の発表会に出品した作品を、添付してみます。

一つは一昨年の12月に撮影した鹿島港の写真で、もう一つは昨年の11月に撮影した山茶花の写真です。

鹿児島港
山茶花
「最近撮影の作品

また、最近撮った写真3枚(新緑、ツツジ、チューリップ)も添付します。どれも家の近くで撮影したもので、まだこの程度の写真を撮るのが、精一杯です。


新緑

ツツジ
チューリップ
「デジタル一眼レフと高倍率のズームレンズ」

使用したカメラは、デジタル一眼レフで、レンズは主に高倍率のズームレンズを使いました。高倍率のズームレンズというと、まじめに撮影に取り組んでいる人からは、批判されるかも知れませんが、教室の先生(プロの写真家)も使っておられますし、また、先生はスマホでもよく撮っておられます。

要は撮った写真が重要であって、撮る道具は何でもありでいい、と思っています。

写真撮影もやってみると、なかなか面白いことが分かりまして、結構楽しんでいます。

「思い出のカメラ」

愛用のカメラ
話は変わりますが、カメラが写っている写真の、前列3台のカメラは、1954年頃に、一般向けとして販売されていた、代表的な3種類のカメラです。

当時は自分のカメラ熱が、かなり高くなっておりまして、カメラ雑誌に掲載されている、こういうカメラをうっとりとながめ、いつかこういうカメラを、手に入れたいと思っていました。

御存じの方も多いと思いますが、写真の一番左のカメラは、35mmレンジファインダーカメラで、その右はスプリングカメラ(蛇腹カメラ)、そして三番目は二眼レフです。

レンジファインダーカメラ

この中で、最も人気があり高価だったのは、レンジファインダーカメラでした。当時田舎の中学生だった自分も、いかにも精密機械という感じの、レンジファインダーカメラが、とても魅力的だったのですが、手に入ったのは、おもちゃに毛の生えた程度の、中古のスプリングカメラでした。

二眼レフ

二眼レフは部活の先生が持っておられ、よく撮って頂きました。また中学生時代は、フィルムの現像やプリントは、バスに乗って、町の写真屋さんへ頼みに行かなければならなかったので、本から情報を得て、自分でやっておりました。特に現像液の中で、フィルムや印画紙に像が表れてくる瞬間の感動が、今でも忘れられません。

一眼レフ

また、ちょっと時代は下がりますが、後ろのカメラは、1973年頃に家族の写真を撮るために購入した一眼レフですが、会社でも使用していまして、いろいろ珍しい体験をした、始めての海外出張にも、持って行きました。

古いカメラを購入


5年くらい前に、今でもこのような古いカメラが流通していることを知り、思わず念願のレンジファインダーカメラを衝動買いしてから、手放したりまた違うカメラを買ったりしています。 実際には、ほとんど撮影には使っていないので、全部手放しても問題ないのですが、これらのカメラを見ていると、その時代の学校のこと、友達のこと、故郷の風景や近所の人々のことなど、いろいろなことが思い出されて、どうしても全部手放すことはできません。

カメラへの愛着

今年、中学校の同窓会が開かれる予定があります。 最後の同窓会になるだろうと思いますので、古いカメラを持って行って、同級生の写真を沢山撮ってやろう、と思ったりしますが、やっぱり実際に持って行くのは、デジタルカメラになるだろうと思います。とにかく技術の進歩はすばらしく、写真を撮ることに関しては、圧倒的に便利になっているからです。

これらの古いカメラは、見ているだけで、過去のいろいろなシーンが浮かんできますので、撮影しなくても、手元にあるだけで充分です。

2019年5月1日水曜日

「はんゆう展」その2 (A.Ishii)

3月末「はんゆう展」その1を投稿しました。その中でモダンアートの部分も紹介しました。モダンアートと言うと、理解できない、よく分からない、何を言いたいのだろう、何を描いたのだろう、という批評で終わるのが一般的です。ところがこのモダンアートに関することが思わぬ方向に進展したのです。

近所の知人、村木さんも「はんゆう展」をご覧になり、あのモダンアートを出展している杉江先生の色彩感覚は素晴らしい。杉江先生にお会いしてお話を聞きたいので紹介して欲しいとのこと。この村木さんは長年絵の勉強をして、いまでも写実的な絵を描いておられます。私は芸術的なことは分からないが、制作の行程を知りたいと思い、村木さんと下田市吉佐美にある杉江先生の版画アトリエを訪ねました。以上が経緯(いきさつ)です。

(1)概要
先生の版画は謄写版でした。我々が小学生の頃はテストは藁半紙に謄写版で刷った手書きの問題を配布されました。蝋紙に鉄筆で字を書くとその文字はインクを通し下に敷いた藁半紙に写る仕掛けです。ある時期からその非効率なやり方は現代的な方法に変わり、謄写版の機械と蝋紙等は廃棄される羽目になったのです。先生はその機械と専用の紙を引き取り、利用して版画を始めました。長い年月を掛け試行錯誤の末に今の作品が制作されるようになったのです。

(2)具体的な方法
イ)下絵を描いておく

*ケント紙の上に絵具で下絵を描く。
*4枚の下絵は似ているようだがそれぞれ
 異なる。
*下絵はそれぞれ全く同じ位置に描かれる。
*説明のために4枚用意したが1枚でOK。








ロ)蝋紙を乗せる

*丸く、くり抜いた蝋紙を乗せる。
*目的は白い余白にこれから乗せる黒い
 絵具が付着しないように保護するため。
*これもきちんと位置決めする。









ハ)元絵を乗せる

*絵具を通す紙(例:コーヒーフィルター)
 にニスなどで描いたものを乗せる。
*元絵は自分のイメージするものを描いた
 大事なものである。
*時にはクレパスを併用することもある。
*位置決めは慎重にする。







ニ)黒絵具をローラーで塗る

*黒絵具をローラーで全体に塗る。
*ローラーは絵具を付けて少し空転すると
 上手く塗れる。 
*今回は色は黒であった。









ホ)刷り上がり

*以上で最も簡単な作品が完成した。
*絵具が乾燥するには5~6時間かかる。











以上は説明のため簡単な1行程をみせてもらった。この様な作業を何回も重ねて作品にしでゆくのである。1作品に元絵を何枚も用意する場合もある。元絵を描く技法も大変なもので、ニスを垂らす、クレパスを利用する、歯ブラシに付けた絵具を飛ばす、絵具を指でこする、其の他いろいろある様です。今回はA4サイズで実演してもらったが、展覧会に出品するもので大きなものは 98cm X 130cm になる。従い小さな謄写版では刷れないので大きな謄写版機を自分で作ったそうである。(写真がなく残念)


(3)他の作品例

この作品で何回くらい色を重ねただろうか? 何だか気が遠くなりそうである。  


(4)同じ方法をとる芸術家











同じく似た方法の有名な版画家として2冊の作品集を見せてもらいました。右の作品集の作者はFUKITA FUMIAKI(吹田文明)と言う方で、まだお元気とのこと。しかしこの様な版画手法の人は稀で、日本では自分と吹田先生くらいとのこと。杉江先生の技法を継承する人は?との質問に「継承者はいない」と杉江先生は少し寂しそうでした。


(5)偶然の出来事(全く偶然)
連れの村木さんと帰宅したのは夕方でした。その晩、録画しておいた「開運!何でも鑑定団」を見ていたら最後の部分に、その吹田文明先生が出演していたではないですか!私は食入る様に何回も見ました。大変立派な経歴の方でした。それではその動画を(拡大画面で)ご覧ください。



(6)杉江先生の代表的作品
   2010年からの モダンアート 展 会員出品作品 を見てみよう。(クリックする)

     
                       (左上のをクリックすれば戻る)

毎年 絵画 彫刻 版画 写真 デザイン スペースアート に分類されて展示される
モダンアート展への出品作品です。私の友人,imasanが「理屈は必要でなく、見る人が感じたまま」でよいのが抽象画であると言いました。余り難しく考えないで見ていただけたらよいのでしょう。


(7)まとめ
「はんゆう展」を見に行き、そのまま終わるはずであったのが、近所の知人の村木さんの熱意によって杉江先生のアトリエまで訪ねてしまいました。そして偉大な 吹田文明先生 も知ることになったのです。今後は抽象的な版画、広くは芸術作品を見る自分の目が多少なりとも変わるのではないかと思います。
           一緒にアトリエをたずねた 村木さん(左)と杉江先生です。
                     (おわり)

2019年4月26日金曜日

趣味の菜園(1) A.Ishii

私の菜園の中の一部であるリーフレタスと青梗菜の栽培に特化して報告させて頂きます。きっかけは近隣の知人の温室を見学したのがきっかけとなりました。





















小型の家庭用の温室ではリーフレタスが鉢の中で見事に育っておりました。冬の寒い季節でも温室では野菜を栽培できる。私は眼からうろこでただ感心するばかりでしたが、自分もやってみようと決心したのです。(註:写真はクリックすると拡大されます。)

(1)リーフレタスの栽培
私には温室がありませんが日当たりの良い風呂場があり、それを利用しました。その知人からレタスの苗を幸い12本いただきましたが、上手くいくか少し不安でした。

イ)苗と植え付けの状態

*左が苗の状態で右が鉢植えした様子です。
*鉢は5号の大きさで、購入した袋入りの
土と畑の土を適当にブレンド。
*鉢の底の方には化成肥料と鶏糞を入れた。









ロ)約2週間後

*2週間後にはかなり逞しくなりました。
*12鉢のレタスは1本も枯れなかった。











ハ)収穫して食べた。

*収穫は下の方の葉を少しづつ取って食べ、
長持ちさせるため根こそぎ取らない。
*お正月に小田原の次女家族が来ていたので
こまだれドレッシングをかけて皆で食べた。
*柔らかくて美味しかった。
*12鉢あると高原レタス等買う必要が無く好きな時に新鮮なものを食べられる。






ニ)次世代の苗

*12鉢のレタスはいずれなくなる。
*レタスを継続的に栽培するために次の苗を育てている。
*自分で種を蒔き、発芽すれば嬉しく、少し
大きくなれば水やりに気をくばり楽しい。
*最初苗を貰ったのが 2018/12/7 である。
従い約2ケ月で 1ラウンド となる。
*この苗は自分で室内で栽培している。





(2)青梗菜の栽培
レタスの栽培で自信がついたので、追いかけるようにして青梗菜の栽培に取り掛かった。しかし風呂場はもう手狭である。そこで2階の日当たりの良い書斎(今は使うこともなく物置みたい)を使うことにした。

イ)青梗菜の発芽

*青梗菜は発芽率もよく、成長が早い。
*2018/12/14 に種まきしたもので約20日
位で左の様な大きさになった。
*今少ししたら植え替え予定。









ロ)鉢への植え替え

*鉢への植え替え状況。
*全部で20鉢だが、苗は鉢の真ん中に
ちょこっと植わった感じで心もとない。










ハ)成長過程

*かなり大きくなってしっかりしてきた。
*植え替え後15日経過した状態だから
成長は早い。
*鉢が小さいので乾燥しやすい。水やりに
こまめにすることが大切。
*太陽がまんべんなく当たる様に鉢の向きを
こまめに変えてやる。






ニ)収穫直前

*すっかり大きくなって隣と葉が干渉する。
*20鉢は分散してパソコン机の上でも
栽培している。
*青梗菜は肉厚で野菜の炒めものに便利。
最初の料理はベーコン、厚揚げ、と炒め
塩コショウ味でとろみをつけ、中華風に
ご飯にかけて食べた。






(3)まとめ
今回の趣味の菜園報告は、畑を一切使わない栽培方法です。はじめての経験ですが非常に良い方法だと思っております。a)風雪などの被害を受けない。 b)害虫、害獣の心配なく野菜は非常に清潔。c)必要な時必要量だけ収穫。d)継続的に種を蒔けば何回も収穫可能。e)ちなみにレタスは3ラウンド、青梗菜は2ラウンド 栽培出来ました。更にもう一度レタス、青梗菜を種まきし現在小さな芽が出て来たので室内菜園は今少し続けます。しかしこれからのメインは春から夏へ向けての野菜となるので、畑中心の趣味の菜園となりますが、また報告します。
               (おわり)


2019年4月15日月曜日

最近描いた絵(3) Seiji Toyoshima

昨年11月中旬から今年の1月まで、身体のいくつかのメンテナンスを行ないました。そのため、絵は中断していましたが、2月初めから再開しました。

今回の投稿(写真)は、昨年末から描いたものを含め、風景画:2点、静物画(花):2点です。
なお、写真4(鉢植え)以外は写真を見ながら描いたものです。                                           
いずれも何とか描き上げましたが、まだまだ力不足を感じています。                                            
下記の写真1.~写真4の絵は、アクリル画または(透明水彩+不透明水彩)の2通りの描き方です。今までこの2通りの描き方について、試行錯誤をしてきましたが、私の性格にはアクリル画の方が合っているようなので、今後はアクリル画の方に力を入れていきたいと思っています。                                   

以下、今回掲載した写真について、簡単な説明をします。                   
                            
①写真1.「三保富士」(模写)
・アクリル画、サイズ:F10(53cmX45.5cm)                                            
写真1.は、和田英作*が三保移住後に描いた「三保富士」(油彩)を模写したものです。和田英作の「三保富士」は、1953年の風景ということです。私が、清水工場に配属になったのは1963年で、この近くの海岸で初めての投げ釣りをして、10cmくらいの「ベラ」(1尾だけ)を釣ったのをよく覚えています。 この半島先端には、今では「真崎灯台」や波打ち際にはコンクリートの防波堤が築かれており、風景は大きく変わっています。この付近には海水浴場があり、清水へ来た数年は、よく来たものです。                                            
和田英作は高名な画家で、2年前にに裾野市の「五竜の滝」へのスケッチ旅行の帰りに、三島市の「佐野美術館」で「和田英作展」があり、代表作90点を鑑賞しました。皆素晴らしい絵でした。
因みに、私のアクリル画の勉強としての和田英作の作品(油彩・写真)の模写は、以前の投稿(2018.1.19) で掲載した、「黄衣の少女」と「静物画」の2点があります。                                            
*:和田英作(1874~1959)は近代日本の絵画史上に大きな足跡を残した洋画画家です。 東京美術学校教授(のち校長)、1943年文化勲章を受賞しました。1951年より静岡市清水区三保に移住、84歳でこの世を去るまで日々刻々と変化する富士山を描き続けました。

   
                                           
②写真2.「茶臼山高原の紅葉」                                            
茶臼山高原」は、奥三河一番の紅葉の名所といわれ、標高1,415mの「茶臼山」を中心に愛知県と長野県の県境に広がる高原地帯で、四季折々の雄大な自然を感じながら、スポーツやレジャー楽しめることで有名。年間80万人の観光客が訪れる。特に10月下旬ころ、モミジやカエデ、ブナ、ナナカマドなどの紅葉は美しいといわれています(以上、「ジパング倶楽部」、2018.11)。                                           
「茶臼山高原」は、写真を見てアクリル画で描きました。何度も修正を繰り返しました。地図で見ると背景のダー クな山が茶臼山で、手前の池より離れた所にあり、山の斜面が太陽の位置により日陰になっているものと推測します。・アクリル画、サイズ:F10(53cmX45.5cm)   

                                         
③写真3.「洋蘭」(パフィオぺディルム)                                    
洋蘭では少数派に属するとあります。花屋さんで見つけた鉢植えのものです。これを見ながら描きました。クマガイソウ、アツモリソウと同じ属で、袋状の花弁は虫を捕るものではないとあります。・透明水彩+不透明水彩)、サイズF6(41.0cmX31.8cm) 


 ④写真4.「アネモネ」(模写)                                            
アネモネは、地中海原産で、語源はギリシャ語で「風」を意味するとあり、花色も桃、青、赤、白など。ヨーロッパの画家が描いた絵(写真)を見て描きました。

・(透明水彩+不透明水彩)、サイズF4(33.3cmX24.2cm) 

写真1.「三保富士」の感想:                                           
①近景から遠景と構図が素晴らしいと思いました。②色彩に苦心しました。特に中央やや左の低い山と海岸の砂の色は複雑で何回か描き直しました。③アクリル画の色の混色は、これから習熟する必要があります。    



                                         
写真2.「茶臼山高原」の感想:                                           
①全体的にやや原色に近い色彩になってしまったようです。②写真を見て描きましたが、実際現地でスケッチし ないとわからない、雰囲気や細かい所があり、難しいところで、表現に苦心しました。




                                       
写真3.「洋蘭」の感想:                                           
①背景が(濃い)紺色のままだと暗い感じがしましたので、思い付きで工夫(ペーパーやすり掛け)をしてみまし た。このやり方があるかどうか知りません。少し明るくなったと思います。いつも静物画の背景には悩みます。 





 写真4.「アネモネ」の感想:                                           
アネモネの色もいくつかあることを知りました。原画は、いくつかの色の花をうまく配置して、美しいと感じてい ます。     



                                        
<追記>                                           
「太極拳を始めました」                                           
健康維持のため、過去約5年間「気功」教室(週1回、1時間)を続けていましたが、2月から、「気功」+「太極拳」の教室(月2回、1回2時間)に入りました。「24式太極拳」といい、24種類の異なる動作から 成り、手と足の動きが変わる難しいものです。覚えるのに時間がかかりそうです。                            
               

2019年3月31日日曜日

「はんゆう展」その1 (A.Ishii)

「はんゆう展」というと何のことか分かりにくい。これを想像で漢字変換すると版友展または版遊展となるだろう。どちらが正しいか未確認だが、いずれにしても下田市近辺で「版画を趣味とする人たち」の作品展であることは間違いのないところである。

(1)第64回はんゆう展 が 2019/3/8~10 に 道の駅 開国下田みなと(ベイステージ)で開催された。私の親戚で杉江先生(85歳)も出展しているとのことで、余り絵心のない私ですが観に行きました。(杉江先生は長い間学校の校長先生もされていたので、私は杉江先生と呼んでいるが 杉江寛 と言うのがフルネームです。)




以上は杉江先生の展示作品の一部でした。勿論これらが何をモチーフにして制作されたものか分かりません。先生は毎年、東京都美術館(上野)で開かれる「モダンアート展」に出品されてます。私は分かったような顔をして作品を眺めましたが、自分で何かを感じ取ればそれでよしとしました。杉江先生の作品はモダンアートの版画部門になるのでしょう。

以下は同じ「はんゆう展」の他の方々の作品の一部です。





上の3点は何を描いたかよく理解出来ましたし、これが私の知っている版画です。小学生の頃ハガキ大の板に彫刻をして、最終的にバレンでこすって版画を作ったことを思い出しました。同じ版画でも、その技法はさまざまで大変な工夫と努力をされていることが分かりました。私は展示会場で、杉江先生にあの作品を制作する手法を尋ねました。先生は一生懸命説明して下さいましたが、イメージとして分かっただけで半分も理解出来ませんでした。いつかは完璧に理解したいと思っておりますが、それは別の機会に譲ります。

(2)はんゆう展会場風景
左から2番目、杉江先生が他の出展者の作品を説明している模様。

技術的な説明をしているのか? 少しおしゃれをして来たご婦人方は理解したかどうかは別にして、その熱意に敬意を表します。
何か熱心に質問している様子の方もおりました。

(3)その他の展示作品 (クリックしてください)


(4)第69回モダンアート展 
杉江先生も出品する「モダンアート展」の紹介です。興味のある方はどうぞ。(ご招待券3枚あります)

(5)自分では絵を描けない。
私は不器用なのか、忍耐力が無いのか自分では1枚の絵も描けません。自宅に潤いがないため、他人様の絵をコピーして(勿論作者の許可を得てます。)部屋を飾っております。

この様に居間の壁に、人様の作品で気に入ったものを掛けております。左は大学の同級生で友人の S.Toyoshima さんの「夏野菜」を掛けております。右は杉江先生の作品です。
この様にして、気に入った作品が見つかったら絵を入れ替えて楽しんでおります。本当に
上の2枚の作品は対照的で面白いと眺めている次第です。         (以上)